インテリアデザイン考察

 

インテリアデザインとは

「インテリアデザイン」という言葉は椅子やテーブルなど、家具そのものをデザインする言葉に解釈されることが多いようですが、「インテリア」には屋内の環境を形作るもの全てが含まれます。インテリアという言葉が独り歩きしているきらいが伺えますね。
家具のような立体物をデザインし、表現するという意味では「プロダクトデザイン」が適しています。
インテリアデザインという言葉は文字通り、人々が快適に暮らせる空間をデザインすることにほかなりません。

快適な空間を追求するには立体的に捉える視点と、それぞれの構成物をコーディネートする能力が必要になります。
もちろん一つ一つの構成物(インテリア家具・雑貨・調度品など)の美しさも重要ではありますが、木を見て森を見ずといったことにならないためにもインテリア空間そのものをデザインする意識を持たなくてはなりません。

また、インテリアを構成するものに対する深い知識も必要になります。
それは単に家具のデザインや色・質感・素材・スタイルだけでなく、時にはBGMや光の当たり方、時間の概念なども考慮にいれなくてはなりません。

カフェやリラクゼーション・サービスを提供する場ではくつろぐことのできる、空間に適した音楽を提供し、落ち着いた気分にさせるよう、効果的な照明効果を得る。
人々が生活する部屋だけでなく、ショップなどの商業施設でも季節やイベントとそのイメージにあわせた空間作りも要求されるでしょう。

インテリアをデザインする、ということはその空間すべてを形作る要素をデザインすることなのです。

近年における住まいへの関心

テレビや雑誌などでもインテリアを題材にしたものが増えています。
住まいをデザインし、コーディネートする、という考え方が女性を中心に受け入れられており、リフォームや収納方法を取り上げたテレビ番組は高い視聴率を得ています。
住まいの問題点をピックアップし、その問題箇所をどのようにしてカバーしていくか、などの具体性のあるリフォームの方法も紹介され、人々の住まいへの関心の高さ、求める住環境のレベルの高さが伺えます。
男性向けのファッション誌がインテリアや自分らしい部屋の作り方の特集を行うなど、様々なメディアに目をむけても新しいムーブメントが見られます。

 

インテリアデザインにも大きな関心が寄せられていますが、高度で専門的な知識が必要なため、憧れだけではなかなか関連した職業には就けないのが現状です。
なにより建物が本来持っている構造の在り方や美しさ、にあわせた内部のつくりを要求されます。
それらの構造とかけ離れたものでは、表をうまく飾っただけとなってしまい、平面的な印象を与えてしまいます。

インテリアデザインはその内部構造だけでなく、建物全体を思い起こさせるような立体的な空間デザイン。
ヨーロッパ宮廷建築にをその発祥とするインテリアデザインですが、分業化され様々な専門家の手によってデザインされています。

またインテリアデザインに携わる数々の職業は現代の若者を中心に、その格式の高さと就業の難度からあこがれの職業となっています。

All contents copyright (c) 2005 インテリア インテリアデザインAll rights reserved